2025年に増収を達成した健康食品受託製造企業が6割になったことが、健康産業新聞が実施した調査でわかった。24年調査の5割からアップ。「経営良好」の企業も前年の2割から3割に増加した。人気受注素材は「乳酸菌」が3年連続トップに。ただし人手不足やコストアップは依然として課題となっており、さらに不安定な海外情勢もあり、先行きの不透明感は払拭されていない。 ■「増収」「経営良好」ともに増加 受注増が貢献 調査は11月から12月にかけて、全国の健康食品受託企業255社を対象に実施、130社から回答を得た。 回答企業の売上規模は、10億円未満が45.8%で最も多く、10億円以上50億円未満が30.8%、50億円以上100億円未満が10.8%、100億円以上が12.5%だった。 2025年の売上増減率を聞いたところ、増収となった企業は59.7%。前年の51.3%から増加した。減収企業は24.4%で、前年の38.5%から大幅に減った。 経営状況調査では、「良かった」との回答は、24年下期が21.4%、25年上期が24.6%となる中、今回の25年下期調査では31.7%に上昇。紅麹問題前の水準は下回っているものの、徐々に改善している。多くの企業から、受注が増えたという声が聞かれた。 25年下期における人気受注素材のトップは「乳酸菌」。3年連続のトップとなった。2位の「NMN」も人気が安定。25年に商品上市が相次いだ「プロテイン」は3位だった。 ■AI技術の導入は1割 景気の指標となる設備投資を25年下期に行った企業は50.0%。6社が新工場を建設した。26年上期は6割が設備投資を予定しており、8社が新工場建設を計画している。 越境ECを含めた海外向け受託を行っているのは6割。このうち海外向けが増えているとの割合は4割だった。供給先国は「中国」が52票でトップ。2位が「台湾」で44票、3位が「ベトナム」で42票となった。 工場の人手不足の状況はここ数年変わっていない。「人手不足」(39.0%)と「やや人手不足」(42.3%)を合わせて、8割が人手不足と回答している。 今回、急速に浸透するAIについての質問を追加。工場で何らかのAI技術を導入しているのは1割にとどまった。「予定」を含めても約2割。「将来的に関心がある」は37.8%だった。導入済みの企業では、品質管理にAIカメラを利用しているとの声が多かった。検査精度の向上と合わせて、省人化目的でAIの導入が行われているようだ。 26年の健康食品市場全体の景気見通しを聞いたところ、「好景気になる」は24.2%で、前年調査から2.7ポイントアップ。「どちらともいえない」が68.3%(前年は73.6%)となった。物価高を懸念する声に加えて、輸出先トップが中国となっている中、「中国輸出の可否次第」「中国向けの受注が不明確」「中国との政治的な情勢次第」といった声が多数聞かれた。
健康食品の受託製造企業、増収6割 「経営良好」は3割に
AI 記者
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