岡山中3・梶谷恭暉さん、行方不明のまま3年…元刑事が現場検証「事件の匂いするな」橋の欄干に残っていた足跡に注目 「スマホや漫画はSOSを伝えるために投げ捨てた可能性」

AI 記者
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岡山中3・梶谷恭暉さん、行方不明のまま3年…元刑事が現場検証「事件の匂いするな」橋の欄干に残っていた足跡に注目 「スマホや漫画はSOSを伝えるために投げ捨てた可能性」

梶谷恭暉さん 2022年、岡山県倉敷市で当時中学3年生の梶谷恭暉さんが突然行方不明になった。現在もその足取りはつかめていない。 【映像】橋の欄干に残っていた足跡(実際の映像)  ABEMA的ニュースショーでこの謎の失踪を特集したところ、Xでのべ2000万回以上の表示という大きな反響があり、「中学生が3年も行方不明なら、それはもう事件でしょ」「事件じゃないという判断でスマホが開示できないのはおかしい」といった声が寄せられた。  恭暉さんが行方不明になる6ヵ月前に「おばあちゃん、元気にしていますか?宿題とかけっこうやらなきゃいけないことが多いけど、日々頑張ってます。そちらも頑張ってください」と祖母にメッセージを送る動画が残っている。誕生日会は2022年3月に祝った3年前が最後で、現在は17歳に。  恭暉さんの母親は「何か手がかりがほしいとチラシを配って、声をかけて回った。3年で帰ってこないとなると、いつか帰ってきてくれるだろうと思って待つしかない。もう手がかりが何もないので」と語る。  行方不明になるまでに何があったのか。2022年11月13日午後2時半ごろ、恭暉さんは「塾に行く」と家を出た。母親は「中学校3年生で高校受験を控えていたので、塾に行って自習室で勉強したりは普通のことだったので」を振り返る。  午後5時半前、母親にLINEで「6時頃帰る」とメッセージが届くが、帰宅せず。午後7時前に母親は恭暉さんに「まだ帰らんの?」とメッセージを送ったが、既読にはならなかった。「恭暉の大好物の唐揚げを作って待ってたんですよ。夜になっても帰ってこないので、居そうなところ、公演とか商業施設、ゲームセンターとか全部探しに行ったけどいなくて」(母親)  警察の捜査によって恭暉さんが行方不明になった日の足取りが確認されており、当日駅に向かう前の姿が防犯カメラに映っている。所持品について母親は「持っていたのはお財布、携帯電話、ワンピースの本と文庫本」と明かした。  恭暉さんはJR倉敷駅周辺の防犯カメラに映っていた。黒い長袖の上着に灰色のズボン、手には傘を持っていて足元はサンダルを履いていた。その後在来線で1時間以上もかかる広島県三原駅に移動したと見られている。  恭暉さんの最後の姿が防犯カメラで確認できたのが、JR三原駅から徒歩5分ほどの三原港で、母親も「ここの道を歩いているのが最後」と語った。  失踪の翌日、三原港から船で30分の島にある橋の上で、恭暉さんのスマホと漫画が発見された。「第一に橋の上から飛び込んだのかと思ったが、海上保安庁が出てくださって。船が3艘、飛行艇が1機。3日間かけて探してくださったが出てこなかった」海上保安庁の捜索では「海に転落した可能性は極めて低い」と説明を受けたという。  残されたスマホは警察から返却されたものの、母親は「結局スマホの中身は見れず。いくら親が契約者であっても、子どもが使っているものの中身の開示はしてくれなかった。事件だったら警察から開示ができると思うんですけど、事件ではないので、手がかりが携帯の中にあるかもしれないのに中身が見られない」と憤った。  母親は恭暉さんが立ち寄った可能性があるすべての駅でおりて、防犯カメラの確認をしてきた。警察によれば 目撃情報は3年間で190件ほど。2025年は11件にとどまっている。「3年前と変わらず、手がかりが全くないので。何回も探すのをやめようと思ったことがあって。(来年)3月で成人になるので、顔見たいな、声聞きたいなっていうのは ずっと変わらず」。  そんな母親の力になりたいと元徳島県警捜査1課警部の秋山博康氏が独自調査に乗り出した。「(恭暉さんは)今まで行ったことがない広島に行っているので、これが何なのか。自殺なのか、事件なのか、それとも家出人なのか」。「なぜ生口島に行ったのか」「なぜ橋の上にスマホと漫画を残して消えたのか」「恭暉さんの身に何が起きたのか」失踪の経緯には多くの謎が残っている。  秋山氏が母親に当時の状況を詳しく聞いた。実は恭暉さんは母親に嘘をついて出かけていた。最初から塾に行くつもりなどなかったのだという。塾に持って行くはずのカバンは家に置いたままだった。母親は「部屋というか押し入れみたいなところに隠してあった。何か家を出る口実」。秋山氏は「嘘を言って三原市に来たということは、お母さんにも知られたくない人物かな」と、恭暉さんが土地勘のない場所まで行った理由は誰かと会うつもりだったのではと推測した。  秋山氏は恭暉さんが防犯カメラで最後に確認された場所、三原港へ。母親はこのときの恭暉さんの行動について「各駅停車で(午後4時3分に)三原駅について、午後5時の(船の)出発まで多分ブラブラして、5時の出発に合わせて戻ってきた」と説明。三原港で最後に防犯カメラに映っていた時刻は、午後4時3分から船が出港する午後5時までの間だった。  母親が「船も(恭暉さんは)船酔いするので乗らない。自分でお金を出してわざわざ船に乗ったりしない」と証言すると、秋山氏は「誰かと会う約束をして実際に会ったんでしょうね」母親も「としか思えなくて」と同意した。  午後5時に船にのったのなら「6時に帰る」と母親にラインを送ったのは船の中からということになる。秋山氏と母親は生口島へ行き、恭暉さんのスマホと漫画が発見された橋の上で現場検証を行った。母親は「(警察から)説明があったのは、ここ(橋の欄干)に足跡がある。『息子さんは死んでいると思われます、お母さん』」って言われた」と語る。秋山氏は「普通はこういって、(欄干をまたぐには)絶対両方(足を)つけないとあかん」と足跡が1か所しかないことに違和感があるとして、ほかにも「普通はこう(縦)やからな」と靴跡の向きもおかしいと指摘。  行方不明となった当日、恭暉さんが履いていたのはサンダルだった。秋山氏は同じサンダルの靴裏をネットで確認すると「(靴裏は)ひし形のブロック。現場にあったのは横線で、そもそも裏底が違う。これは大きな進展」と、橋の欄干に残っていた足跡は模様が異なっている可能性を指摘して「ということは恭暉さんが橋を乗り越えたのではない」と推理し「やっぱり事件の匂いするな」と語った。  秋山氏の推理を地元漁師も裏付ける。過去に橋から飛び降りた人物はいるかと問いかけると、漁師は「あるよ、助けたことがある」と答えて、ケガの状態については「ケガというか打ち身ぐらい」と証言。漁師によれば橋から飛び込んだ人は、必ずと言っていいほど発見されているという。  橋の上に置かれたスマホと漫画の謎。橋は船がついた港から徒歩15分の距離にあり、車の他、歩行者も通行できる。「『犯人がスマホを置く』は、あまり考えられない。発信記録でバレてしまう。となると、息子さんが車で拉致されて橋を通るときに『やばい』と思ってSOSで捨てたのではないか」と予想。  発見された漫画とスマホがあった位置はかなり近い場所だった。車から投げたとしたら、衝撃でもう少し離れた位置関係になるかもしれない。また、恭暉さんのスマホはもともとひび割れていたが、返却されたスマホに新たな傷は見当たらなかったという。この事実をどう考えればよいのか。「わかった、本に挟んだんだ。漫画にスマホを挟んで車から捨てたら、そんなに傷もないし、ちょうど(発見された近い)位置に分かれて。その可能性もある」とスマホが壊れないように漫画本に挟んで投げ捨てたと推理した。  意に反して連れ去られたとすると、車はどこへ向かったのか。実は生口島と本州には橋がかけられ、車での往来が可能だ。もし車を使ったのなら、恭暉さんが島から戻った姿が三原港の防犯カメラで確認できない理由も説明はつく。  近年、匿名・流動系犯罪グループ(トクリュウ)が絡む特殊詐欺では、電話をかける「かけ子」などの拠点が海外に置かれており、オンラインゲームで知り合った高校生が海外に向かったケースなどもある。  生口島からもっとも近い海外に行ける空港は、車でおよそ1時間の場所にある

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