コーヒーの実を収穫する高尾さん(左)と山本さん(岡山県倉敷市で) コーヒー消費量世界第4位の日本。しかし、コーヒー生豆(未焙煎の種子)の輸入量は36万287トンで、国内生産量はわずか約10トン――。そんな需要は高いが国産が乏しい品目・コーヒー豆に注目し、産地化を目指す事例が出てきた。岡山県の企業はコーヒー生産部門を新設し、成園化する数年後には最大500キロの収穫を目指す。地域の新たな目玉として今後も生産量を増やしていく計画だ。 木に実った状態のコーヒー豆。成木1本あたり約1キロの生豆が取れる 岡山県倉敷市の仏壇・仏具を販売する中原三法堂は、新規事業として2023年にコーヒーの木の栽培を始めた。約7アールのハウスで50本の木を育てる。24年に初収穫をして25年はチェリー状態のコーヒー豆約10キロ(12月時点)を収穫。3月まで収穫作業は続き最終的には30キロを見込む。成園化する数年後には約7アールで300~500キロの収量を目指す。 コーヒーの木は本来は露地栽培で、ブラジル、コロンビア、ベトナムなど熱帯から亜熱帯の地域が適する。日本で育てるには同じくらい温暖な沖縄県か、またはハウスが必須。同社のハウスは温度13~35度、湿度60~70%を目安に加温する。 週数回、側窓の開閉やかん水を管理。栽培担当の高尾康宏さん(38)は「他の果樹に比べて手間がかからず、収穫期以外は作業があまりないのも利点。いずれコーヒー産地になれば地域の貢献にもつながる」と意気込む。 収穫した豆は、剪定(せんてい)指導を含めた栽培ノウハウの提供をする「やまこうファーム」(岡山市)が1キロ3万円以上で買い取り、加工し販売する。同社は苗木も販売していて、ここ数年興味を持つ農家や企業からの問い合わせが相次いでいるという。 山本耕祐代表は「国産コーヒーの価値は高く、需要は大いにある」とみる。同社が販売する日本産の豆は、希少価値の高いコーヒー豆のアラビカ種「ティピカ」。優れた香味をもち、香り高くはっきりとした味わいが特徴で海外バイヤーからも求める声がある。 コーヒー豆の国内生産量はわずかに伸びている。メインは沖縄県の露地栽培で、沖縄コーヒー協会の集計では24年の県内の生豆生産量は6~8トン。23年の生産量から約3割増えた。国内全体の生産量は約10トンとみる。ただ沖縄県以外でコーヒーの木を栽培するには年間を通して10度以上に室内の温度を保つ頑丈なハウスが必要になるため、初期費用が高くなるなど課題がある。 国際的な統計によると、日本のコーヒー消費量は世界第4位の年間40万218トン(24年)で市場規模は約3兆円とも言われている。日本農業新聞
コーヒー豆で国産化の動き 「他の果樹より手間かからない」 ハウス栽培で収量増
AI 記者
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